学生さんと感動を共有したい

西5病棟 福田京子

福田脳血管疾患で入院される患者さんは、意識障害や麻痺、失語症などから、言語的コミュニケ―ションが得られにくい方が多く入院されています。そのような状況の中、学生さんにはできるだけ言語的コミュニケーションの取れる方を担当してもらうのですが、中にはコミュニケーションが困難な方を担当する学生さんもいます。
意識障害と麻痺のある患者さんを受け持った学生さんの事です。受け持ち当初は、術後急性期であることや気管切開による発語困難な状況から、関わりは困難なことが予測されていました。迷いながらも、その患者さんにとって何が大切なのかと考え、ケアを行っていました。徐々に意識が回復し、車椅子で過ごす時間が増えてきたことから、それまで以上に話しかけながら、学生さんが出来るリハビリや清潔援助を計画し実施していました。

最終カンファレンスで、患者さんへの声かけが重要なこと、全てを介助するのではなく患者さんの持てる力を活用することが大切なこと、それがリハビリとなりADL向上につながることなどを学び、看護師になりたい思いが強くなったことを伝えてくれました。また、患者さんの声が初めて聞けたときは、涙を流しながら喜んでくれました。
学生さんが感動する場面は、私達看護師も同じです。学生さんと共にこれからも様々な場面で感動をしていきたいと思います。そして看護師になろうと頑張っている学生さんたちに、関わり続けたいと思っています。