西4病棟
西4病棟ではストーマ造設患者を多く受け入れています。ストーマ造設患者のケアは、ボディイメージの変化に伴う精神的負担やストーマ管理を行うこともあり、専門的知識や技術の習得が必要です。
「ストーマ造設患者ケアの見える化」に至った経緯
これまで病棟移動者はストーマ装具の交換の経験はあっても、ストーマ造設から退院後の生活までを想定した管理やケアの実践を経験していませんでした。また新人看護師への指導も口頭による伝達が主でケアの標準化はされていませんでした。さらにWOCが不在になった時「あれはどうする?これはどうする?」と業務に混乱を来していました。このような背景から、患者から看護師によって指導やケアが異なるといった訴えも聞かれました。そこで「ストーマ造設患者ケアの見える化」に着手しました。
「工程表作成」「観察やケアのポイント抽出」「継続的に実践可能なシステム構築」を実践
「見える化」で実践したのは大きく以下の3点です。
- ストーマケアの流れがわかるように行程表を作成
- 行程表に沿って観察やケアのポイントがわかる資料の作成
- クリニカルパスにケアや指導を加筆修正することで継続的に実践できるシステム構築
看護師として「術後の管理」「ストーマ管理」「生活指導」「社会サービス」の4項目に分類し、それぞれ術後何日目で実践していけるか工程表にまとめました(資料を参照)。また指導内容や観察のポイントなどを補足したストーマケアに関する資料を作成し、各個人へ配布し日々のケアに活かしています。以上の取り組みの結果、どの時期に何をしたらいいかが「見える化」され、誰が見てもわかるようになりました。そして見える化の実用性を意識調査しました。今後の課題としては「ストーマ行程表とクリニカルパスの追加修正」を考えています。
当院唯一の外科病棟として専門的な患者ケアに自信をもって取り組む
当病棟は2月から整形外科と呼吸器外科が加わった混合外科病棟となりました。したがって、さらに消化器外科の専門的な患者ケアに自信をもって取り組んでいく必要があります。今より多様化するなかで、できていたことができなくならないように、また今以上により良くしていくために「業務はシンプルに」「ケアは系統的に継続・統一していくこと」が必要だと感じています。西4病棟にストーマケアはお任せ頂けるようにしていきたいと考えています。