内視鏡センター
内視鏡センターでは内視鏡看護の業務改善すべき点を調査した結果、次のような内容があげられました。
- チームワークや連携が不十分で、声かけ・確認ができていない
- 情報源がばらばらで、みんなが違うことを言っていることがあり、わかりづらい
- 応援が欲しいときや追加検査が入った場合、誰に相談したらいいのかがわからない
- それぞれ担当場所があるため、スタッフの動きがわかりづらい
このことから「スタッフ間のチームワークや協力体制を整える」と「情報の一元化」の2つの課題が上がりました。
周囲を見ながら自発的にコミュニケーションをとり、お互いに協力する
「メンバーシップを発揮して協力体制を整える」ことを目的に、今年度は「業務を改善し、安心・安全な内視鏡看護を行う」を目標に取り組みました。
課題として「検査室が個室になっており全体が見渡せない」「追加検査が多く全体を把握し、まとめる人がいない」の2つが考えられました。
「メンバー同士のコミュニケーションを促進し、積極性や主体性を持って業務に取り組む」ためには、「メンバーシップ」を向上する必要があると考えました。
そこで、メンバーシップを評価するために外来用の評価表を作成し、活動前の状況を確認し、今回は以下の3項目を重点的に上昇できるよう取り組みました。
- 「周囲の状況を見て自発的に手伝うことができる」
- 「必要なコミュニケーションをとり報告・連絡・相談ができる」
- 「自部署はお互いに協力し、助け合うことができる」
まず、各自で担当場所を表示し、スタッフがそれぞれの動きを把握するために、タイムスケジュール表を作成しました。リーダーを中心に業務調整を実施し「スタッフ間のチームワークや協力体制」を整えました。
例をあげると
- 「朝礼」
- 朝の申し送り内容を見直す
- 空き時間を利用し、業務が重なり手伝ってほしいときや、手伝える時間帯を自ら発信する
- 安全に検査を行うため、2人体制が取れるよう調整
- 「追加検査が入ったとき」
- 全体を把握するためリーダーを配置
- リーダーはタイムスケジュール表で、誰に任せられるかを確認
- 情報共有を行い、検査を依頼
「意識して自ら発信し行動」「連携しながら助け合うことができる」に成果
(資料「活動前と活動後のアンケート比較」を参照)
以下のような成果が見られました。
「タイムスケジュール表で担当場所を明確にすることで、スタッフ一人ひとりが意識して自ら発信し行動できるようになった」
「スタッフ同士がコミュニケーションを取り、連携しながら助け合うことができるようになった」
また、実際にしている申し送り項目を調査したところ、申し送り方法や申し送り内容に差があり、個々が必要と考える項目に違いが見られました。そこでテンプレートの記録を活用し、検査中の患者の状態、実施した処置内容などを必ず申し送ることにしました。検査中の看護を病棟につなげるために、伝えたいこと、伝えてほしいことをお互い確認し合いながら、情報共有に取り組んでいます。
業務改善により「看護の質の向上」「さらなる業務の効率化」につなげ、ビジョンを実現したい
業務改善で作業効率を高めることができれば、スタッフの業務負担を軽減できたり、看護サービスの質が向上したりとさまざまなメリットが期待できます。スタッフ間で情報共有がスムーズになることで、コミュニケーションが円滑になり、チームワークが強化され業務を効率化できます。内視鏡センターのビジョンは「専門分野の知識やスキルを高め、自ら発信し行動できる看護職となる」です。安全で円滑に、検査や処置が行えるよう、スタッフ間でコミュニケーションを取り、報告・連絡・相談し、相手の状況にも関心を持ちながら、お互い助け合い、内視鏡看護の質向上に取り組んでいきます。