自覚症状のない人、早期治療の必要な人をフォロー、サポートする

健康管理センター

 健康管理センターは、三豊総合病院企業団が構築している地域包括ケアシステムのうち、地域住民の健康保持増進をサポートする「予防・保健事業分野」を担っています。

健康管理センターの業務は
①健診業務:健康診断、結果説明、追跡調査、乳児健診
②予防保健業務:特定保健指導、糖尿病性腎症保健指導、健康講座、移動健康教室
③その他、海外出張を控えた方を対象とした渡航ワクチンや職員の健診やワクチン接種、田野々診療所での診察・介助など、と業務は多岐に渡ります。

自覚症状や生活上の困りごとのない方に主体的に健康管理していただくために

 予防保健業務のなかで看護職が担う主となる業務の一つに、管理栄養士と共同して行う特定保健指導があります。特定保健指導は、健診結果からメタボリックシンドロームに着目して対象者を選定し、生活習慣に関するアドバイスを行います。健診当日に声掛けし、指導を開始、その後約3か月間フォローします。
 自覚症状や生活上の困りごとがないため生活習慣改善に対する優先順位が低く、行動変容が起こりにくい場合や中断してしまう場合があり、指導の難しさを感じています。「仕事が忙しい」「子育てや介護に追われ自分の健康に目を向ける余裕がない」などさまざまな背景がありますが、利用者との関係性を大切につつ、声掛けの仕方や提示する情報を模索しながら主体的に健康管理ができるようになるための支援を心掛けています。

看護の質向上の業務改善で、対前年の実績が数値に見える形で向上

 令和5年4月、ウェルネスサポートプラザに移動したのを機に、看護の質向上のための業務改善を3つ行いました。
①業務を見える化しマニュアルを見直し
②業務を可視化し、業務分担を明確化
③医療安全面における対策強化:患者誤認対策の強化。関連部署への伝達事項の確認と共有。また急変時の対応能力やチームワーク向上のためにシミュレーションを実施。感染管理面における対策の強化を行いました。

 これらの業務改善と、安心して健診を受けられるよう多職種と連携した結果、健管独自のアンケート調査総合評価は昨年度と比べ上昇しており、サービス面の向上を実現しました。
※参照資料「健康管理センターの実績」のうち「健診」「職員健診」「乳児健診」「後日結果説明」「呼び出し」「追跡調査」「特定保健指導」「渡航ワクチン」の8項目で令和5年12月と比べて実績が増えている。

「個別の呼び出し」「精密検査依頼」など検診後のフォローが早期治療につながる

 大切にしている取り組みとして、健診後のフォローがあります。がんなど早期治療が必要な方には、電話で個別の呼び出しを行い、早期治療に繋げています。
 また、精査が必要な方に対して「精密検査依頼状」を郵送し、3か月以内に返答がない場合、受診勧奨を行います。2024年度は新たに7種類のオプション検査が加わり、医師による当日結果説明を再開しました。今後、遺伝子検査など新しい取り組みも行っていく予定です。これからも地域の皆様の健康に役立てるよう努めていきます。