「患者の権利と医療者の役割」を考えることができた時間

ひとことが2週間空きました。その間にいろいろなことがありました。施設見学で広島県の市立三次中央病院と尾道市立市民病院へ行ってきました。27日香川県看護学会に参加しました。そして12月1日は当院の開院記念日で、江戸川大学の隈本先生の「患者の権利と医療者の役割~インフォームド・コンセントの本当の意味は?~」を聴きました。インフォームド・コンセントは「説明と同意」ではなく、説明の結果「患者が本当にわかったのか」が大切であること、今は「パターナリズム的医療」になっているということでした。パターナリズムは父権的温情主義で医学的に正しいことをするのが正しいという考えで、確率論であり、自己決定権が弱くなっています。インフォームド・コンセントは、「情報と決断の共有」であり、医師と患者が一緒に決断するということ、患者は治療結果が悪くて訴えるのではなく、自己決定権が侵害され治療結果が悪い時に訴えると話され、いくつかのケースが頭に浮かび、まったくその通りだと思いました。さてその時に看護師はどこにいて、どのような行動をとるのでしょうか?医療者と患者とのコミュニケーションが重要で、情報の非対称性があるなかで、コミュニケーションのプロでなければならないと、基本的なことを再認識した講演でした。
 開院記念日に医療の原点ともいえる「患者の権利と医療者の役割」を考えることができた時間でした。病院は66年目をスタートしました。