仕事があるから子育ても楽しめる

month-nurse61副主任 看護師 宮脇木綿子
幼いころから家族ともども健康で、医療とは縁遠い生活を送っていましたが、将来の職業を考えたときに「女性で自立できる」「一生仕事に困らない」という理由から看護師資格を取得しようと考えました。
資格取得後は複数の病院で勤め、結婚を機にこの地に移り住んで当院に転職することになりました。ここは母の故郷であり、地域の中核となる歴史ある病院だから安心だという母の言葉が当院を選んだ理由です。転職して思ったのは「アットホームな病院だ」ということ。スタッフ間の距離も、患者さまとスタッフの距離も近く、温かい病院というイメージが第一印象でした。
そんな当院で家庭と仕事の両立をスタートさせ、子どもをひとり授かって、育休を終えて今は副主任として病棟で勤務しています。当院のわたっ子保育園に子どもを預けて勤務していますが、幸い子どもは保育園が楽しいようで、私も仕事中は子育てを任せ、仕事が終われば母に戻る。そのメリハリがあるから子育ても楽しめるように思います。

看護は奥が深く終わりがない仕事

今、当院では呼吸器内科・外科の病棟で勤務していますが、情報社会の影響で、患者さまは多様な知識をお持ちです。私たち看護師の知らない情報もたくさんお持ちだというのが現状であり、患者さまの信頼を得るためには、その人の背景や病歴を把握しておくことはもちろんのこと、教科書的な知識だけではなく、事例から得た経験知をいかに多く持つかにかかっているように思います。
患者さまは正直で「この看護師に話してもわからない」と思えば本音を話してはくれません。しかし、その人の事をカルテでしっかり把握してから会話をすると、相手も心を開いていろんなことを話してくださり、信頼関係が芽生えます。そうすると患者さまが名前を憶えてくださったりして、こちらもうれしくやりがいになる…。看護って、そうして自ら仕事にやりがいを見出していくものだという気がします。
看護の仕事は、勉強したらそれだけついてくるものがあり、奥が深く終わりがない仕事だなと最近つくづく感じています。

後輩の成長が今の私のよろこびに

また今年から副主任になり、パートナーシップで2年目看護師のパートナーを担っています。そのうえで日ごろ気をつけているのは、出来ていることは評価することと、根拠をもってケアができるよう、行動の意味を問うようにすることです。成長にはその子のペースがあるので、出来るところから伸びられるように、その子を信じて考えを惹きだすかかわりが大切ではなでしょうか。わたしのパートナーは日々成長してくれていて、その変化が今の私のよろこびです。
また、副主任として心がけているのはスタッフみんなに声をかけるということ。辛そうなスタッフには「大丈夫?」と、楽しそうなスタッフには「いいことがあったの?」と…。そして喜びも苦しみも共有し、一緒に乗り越えられるチームになったらいいなと思います。とはいえ、今はまだ副主任の自覚がやっと出てきたというのが正直なところ。だからこれから経験を重ねることで副主任の役割にやりがいを見出し、チーム全体を広い視野で見られる力をつけて行きたいと思います。

 

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南4病棟師長 長野小百合
宮脇さんとは、昨年度から一緒に勤務をしていますが、新人のことをいつも気にかけ、どうして?できている?と声をかけたり、リーダーの時のメンバーとの接し方などから、宮脇さんならきっと2年目看護師を育ててくれると確信し、PNSでの年間パートナーをお願いしました。成果は少しずつですが、表れてきていると思います。また、リーダーで一緒に患者ラウンドをする時、患者さんの状態・今日の予定など患者さんへの声かけをすすんで行っている姿に、頼もしさを感じ、安心して任せることができます。