病院に関わる全ての人が安心・安全であるために
私は今年「感染管理認定看護師」の資格を取得し、院内の感染対策全般の総括や地域全体の感染対策の推進を図る目的で設置された感染対策室で、専従の看護師として活動しています。
感染管理の目的は、患者さんを感染から守る事と医療従事者やその他の医療環境に関わる人たちを感染から守る事です。その為に、感染管理認定看護師が取り組んでいる事は、病院内でどのような感染症がどのくらい発生しているのかを調査したり、感染を減少させる為の対策を考えたりすることです。実際に感染が発生した時には、他の患者さんに伝播しないように、感染対策チーム（ICT）とともに問題を確認し対応しています。また、職員に対しては職業感染防止策の推進を行い、医療従事者自身の暴露対策についての啓発も行っています。
感染対策を実践していく上で、リンクナースの存在は、現場の問題に気付き解決策を具体化する為にとても重要です。そこで、リンクナースに対して毎月ミニレクチャーを行い、共に改善活動ができるように知識の向上にも取り組んでいます。最近は、現場からの相談や連絡が、師長からだけでなくリンクナースから直接受けることも多くなってきました。リンクナースが日々の業務の中で問題意識を持ってくれるようになってきているのかなと、とてもうれしく思っています。
その他に、当院は地域全体の感染対策の中心となって活動することが求められている施設であり、他の施設と連携をとって意見交換や感染対策に関する相談対応等をしています。三ヶ月に一度の割合で定期的にカンファレンスを持ち、地域全体で共通している問題に対して協力した対策ができることを目指しています。
感染管理認定看護師は、このような活動を通して、病院に関わる全ての人々に安心・安全な医療環境を提供できるよう努めています。まだまだ悩むことが多い日々ですが、認定看護師として、しっかりとした基軸を持ち、努力を惜しまず、常に謙虚な姿勢でいたいと考えています。
