がん化学療法看護認定看護師 伊加由美

最大限の治療効果が得られるように

staff_expert5平成11年1月、がん化学療法看護認定看護師を目指し勉強中!と病院ホームページに掲載され、念願の認定看護師になり3年目を迎えました。現在は、外来化学療法室を拠点とし、患者様の安全・安心を第一に投与管理を行い、患者様やご家族と一緒に副作用対策を考え、最小限の苦痛で最大限の治療効果を得るために療養生活の支援を行っています。
また、病棟からの要請を受け、薬剤投与に関すること、過敏症や静脈炎・血管外漏出の対応、副作用の症状マネジメント、精神的サポートなど中心に入院患者様への支援も行っています。去年10月から開始したがん化学療法放射線療法口腔ケアパスでは、病棟スタッフだけでなく歯科医師・歯科衛生士と共に取り組み、口腔粘膜炎予防に努めています。

私たちが元気を頂く毎日

近年のがん治療は外来化が進み、がん化学療法も入院治療から外来へと移行しています。自宅という慣れ親しんだ環境で治療が受けられるという半面、疾患や治療に伴う諸症状に対して自分で対処していかなければならず、療養生活に対し不安を抱いている患者様や家族もおられます。
特に外来初回時は、副作用の管理やこれから外来治療を継続できるのだろうかという不安を抱いており、今後の治療意欲にも影響を与える瞬間だと考えているので、十分配慮しながら対応しています。その後、患者様の思いや患者背景など把握しコミュニケーションを図っていくと、徐々に心を開いてくださり良い関係を築くことができます。外来診療科は1階にありますが、受診や検査で来院された患者様がわざわざ2階にある外来化学療法室まで足を運んで下さることもあります。「CTの結果、大丈夫だったから安心した」「この前旅行に行ってきた」「食欲が出て体重が増えた」「元気をもらいにきた」と治療を終えた患者様との会話は、非常に嬉しく反対に私たちが元気を頂いています。

日常生活と治療を結ぶ窓口として

外来化学療法室が日常生活と治療を結ぶ窓口となり、安心して治療が継続できる様にこれからも、外来診察中に医師に相談できなかったこと、気になる副作用など、患者様の気がかりをいつでも相談して頂けるような環境や信頼関係の構築をモットーに日々努力していきたいと思います。