Summer Seminar In 三豊総合病院(地域包括ケアシステムを学ぶ)
「次代を担える看護職になるために地域包括ケアシステムの実践を体験しよう」をテーマに、8月19日20日1泊2日のセミナーを開催したところ、4名の大学生が参加してくれました。その2日間の様子をお伝えします!
今回は、(観音寺・三豊地域)地域包括ケアシステムのなかでの看護職の役割を明らかにすることを目標に、訪問看護やデイサービスでの事例を通して、その人らしい生活を支えるために必要な看護の視点から学びました。
1日目
1、介護老人保健施設わたつみ苑の入所判定会議 週1回開催
医師 看護職員 介護職員 理学療法士 介護支援専門員 管理栄養士 MSW などが参加し、新規入所申込者の判定、入所者の在宅復帰について検討する会議を見学しました。
学生さんの感想
「利用者さんの日常生活や何ができて何のサポートが必要かの視点をもつことが大切だと感じた」
2、地域包括ケアシステムについて講義
地域包括ケアシステムの始まり、定義、モデル図などを含めた概要を学び、これまでの知識を確認しました。
3 事例学習
訪問看護に2名、デイサービスに2名、それぞれ利用者さん宅を同行訪問し、どのようなサービスを利用しながら生活しているのかを学びました。
学生さんの感想
「ターミナル期で最後をどう過ごすかの意思決定という大切な時を見せて頂いて自分のなかで改めていろいろ考え直す機会になりました。」
「デイサービスを利用する方の生活の様子が見え施設や病棟だけがその人のいる場ではなく自宅・地域が生活の場にあるということが改めて実感できました。」
夜はみんなでご飯を食べて海の家で宿泊し、交流を深めました。
2日目
4 地域包括支援センター
観音寺市、三豊市の地域包括支援センターに訪問し、両市の概要、センターの業務内容、実施している事業(包括的支援事業・介護予防支援事業)、課題を理解することができました。
学生さんの感想
「地域の課題、そのために行われていることが具体的にわかり興味のわく内容だった。」
「役割やすべき業務は同じであっても、市によって課題や力を入れていることが違うことがわかりました。」
5 在宅支援連絡会(企業団内) 週1回開催
病院から退院調整看護師・MSW、わたつみ苑から介護支援専門員・介護相談員、訪問看護ステーションから訪問看護師、居宅介護支援事業所から介護支援専門員が参加し、病院から、わたつみ苑や在宅に移行するための調整、情報交換を行っていることや連携を学びました。
学生さんの感想
「自分の思った以上に沢山の職種の方がいて驚いた。多職種が近い距離で話せることは本当によいと思いました。」
「自宅に帰って生活が困らないか新しいサービスが必要ではないかなど退院後の患者さんの生活を患者さんらしいものにするためにとても大切だと感じました。また施設の方など多くの職種と連携することで患者さんの選択が広がり、よりその人らしい生活に近づけられるのではないかと感じた。」
6 発表・まとめ
サマーセミナーを通しての「地域包括ケアシステムのなかでの看護職の役割」を発表しました。訪問看護の2事例からは、本人と家族の思いをしっかりと聞き、情報提供や医師との橋渡しをして、後悔のない選択・意思決定できるようすることとまとめました。デイサービスの2事例からは、過去・現在・未来の視点でアセスメントをし、生活状況に応じたサポートをすること、情報共有を強化することとまとめました。
白川企業長を始め、サマーセミナーの関係者が集まり、発表を熱心に聴いてくれました。
学生さんの感想
「学んだことや分かったことが多く、グループでまとめて発表することで同じ見学をしても感じたことが違っていることもあり視野が広がったように感じました。」
2日間の集中したスケジュールを4名は見事に楽しそうにクリアしていきました。サマーセミナーに参加したことで、地域包括ケアシステムについて言葉としての知識から、経験からの知識そして理解へとつながってくれることを期待しています。