8月 多重業務研修を行いました

 新人看護師は、特殊部署以外は夜勤練習が中盤に入り、休日の日勤も少しずつ経験しています。この時期のOJTに活かせるよう、新人教育委員会が多重業務研修を行いました。3人の仮想患者さんの担当を行い、予測に基づいた看護、業務が多重になった場合の先輩への報告と応援要請、安全に配慮した看護を考えていきます。委員会が少しずつ設定を変更していくので同じ場面はありません。緊張しながらシミュレーションし、グループでデブリーフィングを行い、自分の行動を振り返ります。多重になった時どう対処するかだけでなく、多重の状況を起こさないためにもアセスメントが重要だということを学びました。

新人看護職員研修責任者 大西孝子


 私たちが所属している中央手術室では、予定されている手術に加え、緊急手術も多く、毎日数十件の手術が行われています。手術室は患者様の命に直接関わる場であるため、常に緊張感を持って手術に臨んでいます。各科によって、術式・手術に必要な物品や器械・部屋のつくりは異なり、また、同じ手術であってもオペレーターによって手術の手技や必要な物品、器械が異なるため、覚えることがとても多くあります。手術室は特殊な環境であるため、戸惑う事も多くありますが、先輩方が一つひとつ丁寧に指導して下さったり、緊張している私達に声をかけてくださったり、時には相談にのっていただいたりと、心強い環境で日々手術室看護について学ぶことが出来ています。
 入職してすぐの頃、私たちは見慣れない手術室に興味津々でしたが、これから麻酔をかけられ手術を受ける患者さんにとっては、手術室はとても緊張する場所であり、恐怖を感じておられることがわかってきました。先輩看護師や医師は、患者さんの目線になり、不安を少しでも和らげるよう声をかけ一つひとつ丁寧に説明しています。その様子を見て、緊張を緩和する看護がとても大切だと思うようになりました。病棟のように患者さんと継続的に関わることは少ないですが、患者さんの個別性を捉え、術前・術中・術後の苦痛を最小限にできるよう、術前訪問からの関わりを大切にしていきたいと思います。また、良い手術室環境が作れるよう、得た情報について自ら発信し、病棟看護師や医師など多職種間で共有していくことも大切であると感じています。

新人看護師 O・H

 入職して5ヶ月が経ちました。最初は、目にするもの、耳にするもの、全てが初めてのことばかりで、緊張と不安がいっぱいの様子でした。今は、少しずつ、器械出し業務も始まり、毎日覚える事や学ぶことがたくさんですが、本当に頑張っています。
 手術室看護師の役割は、患者様の安全・安楽・尊厳を守り、また、手術がスムーズに進行するよう働くことです。その内容は、患者さんへの直接的な援助以外にも、機器管理や感染防止・遺残防止など、広範囲にわたります。すべてが未知の新人看護師にとっては、それら全てを覚えることは、相当な時間と労力を要する事です。たくさんの器械に囲まれて、手際よく器械出ししている先輩を見て、「かっこいいです」と言っていた二人も、数年後そうなっているはずです。
 器械出しも、外回りも、それぞれにやりがいのある仕事です。手術室看護の役割や、大切にすべき事に気付けている二人だから、これからの成長に期待しています。二人が、やりがいをもって仕事に臨めるよう、一緒に頑張っていきましょう。そして、手術室看護のやりがいを、発信していきましょう。

中央手術室師長 石村