2年目ローテーション研修(老健・訪問看護)を行いました

新人看護職員研修責任者 大西孝子

2年目看護師が、マーガレットシステム最後の研修となる介護老人保健施設と訪問看護ステーションのローテーション研修で、多くの学びを得ることができました。急性期病院の看護師として実践を学んだ1年間でしたが、機能の違う施設で“生活をしている利用者さん”を看ることで、看護師の役割の違いや共通点を理解し、生活を看るという視点が自分に不足していたことに気付くことができたようです。また、生活状況や家族へのかかわりも含めた早期からの個別性のある退院支援の重要性も学べていました。また、両施設での看護から、人としてのかかわりや尊厳の部分も学んでいました。まとめの会では、2年目看護師の立場でできる看護をみんなで考えました。今後はさらに看護の視点を広げ、地域包括ケアを理念とする病院の看護師として、患者さんが住み慣れた地域でその人らしく暮らすことができる支援ができることを目指してほしいと思います。

介護老人保健施設の学び

  • 入院中から患者の力でできることは何か、すべて看護師が介入してないかを早期から考えるように意識する必要がある。患者主体の、次の生活を見据えたかかわりをしていきたい。
  • 医師がいないという状況や、検査がすぐにできないという状況の中で、利用者の訴えに耳を傾けるということがとても重要になっているというのが分かり勉強になった。
  • 入院中の患者でも、病院や病室での過ごし方は、その人にとっての生活であることを常に考え、患者の周囲の環境整備や自宅に帰った時に困らないためにはどうすればいいか考えながら看護を行っていく。
  • 入院している時より自立度が高くなっており、回復している姿を見てとても驚いた。急性期病院の看護師として、次の施設に繋げられる看護の必要性を実感した。ベッドで臥床している姿しかイメージになかったが、当たり前の生活を送っている姿を見て退院後の生活をイメージしていなかったことに気付いた。

訪問看護ステーションの学び

  • ICUでも状態を悪化させないことを優先させながら、退院に向けてのリハビリや指導・社会資源について考えていかなければならないことを学んだ。急性期から在宅を意識した看護、急性期だからこそできる状態回復に向けた介入に取り組んでいきたい。
  • 在宅に戻った患者がどのように生活しているのか想像することができていなかったが、患者や家族がどのような環境で生活しており、どのような気持ちで生活を送っているのか学ぶことができた。今まで生活をしてきて、一番安心できる場所で過ごすことは、患者・家族にとって自分らしく過ごせる場所であり、とても大切なことではないかと感じた。
  • 病棟では治療が優先されることが多く、日常生活と切り離して考えてしまっていたことに気付いた。入院前の生活と入院中の生活と退院後の生活は、患者の立場で考えると全てがその人の生活である。患者がなじみの環境で安心して療養できるように入院生活とのギャップを埋めていくことが重要だと感じた。
  • 訪問看護は患者が生活している場所に訪問させていただくという立場であるため、看護師と患者という立場より前に、人と人としてのかかわりが大切で、日々の看護を行う中で、患者に対して看護師という立場からの声掛けや言葉遣いに対して改めるべき点があると気付いた。