新人時代は、私の成長のペースを気に掛けながら育てて頂いた

飛鷹優里
私は母や叔母が看護師だったことや幼い頃少し病弱で病院に来ることが多かったので、看護師の仕事をとても身近に感じていたのがきっかけになり看護師になりました。入職して昨年まで呼吸器の病棟で勤務していました。新人の頃は、とてもよく指導してもらいました。受け身ではいけないと思い、先輩たちが忙しそうにしていても、いろいろな質問をさせて頂きました。この病棟では新人をみんなで育てようという風土があったので、先輩方は自分の仕事を置いて回答して下さったり、一緒に患者さんのところに行って処置を見せて下さったり、私がまだ経験していないことを気に掛けて下さりたくさんの経験をさせて頂きました。すぐに答えが出ない難しい課題に対しても一緒に考えてもらいながら成長させて頂けたのはラッキーだったと思います。そして、私の成長のペースを配慮してもらいながら、任せることができると思えばどんどん任されるので私自身も緊張感を持ちながらひとり立ちできるようになってきたと思います。ただ、決して甘やかされることはありませんでした。看護師としてしての姿勢についてはしっかり教わることができたと思います。

救急救命の看護は、予測がつかない中で考えて対応するのが醍醐味

約4年間の病棟での仕事を終え、今年の1月に地域救命救急センターに異動になりました。
病棟時代とは違い、様々な疾患を持つ患者さんの対応をすること、何が起こっているのだろうという状況の中で患者さんと関わらないといけないこと、目の前で意識レベルが下がるなど緊急性がある人が多いことなど、すぐに予測がつかない中で考えなければならないので、異動したときは本当にその目まぐるしさに慣れるのが大変でした。医師の診察の後であれば、概ねの方向性もわかるので、比較的考えが浮かびやすいのですが、その前段階での関わりは選択肢があり過ぎて、自分で判断し適切な対応をしていくのが難しいですね。最近は、そのために知識を増やし、それを活かしながら行動していき、やっと適切な対応ができるようになり仕事にやりがいを感じるようになってきました。ただ、病棟勤務の時は、患者さんと関わる時間もしっかりあり、心を開いてもらえる関係になれましたが、その点は少し不消化な部分を感じでいました。しかし、それも、この短い時間の関わりの中で何が聞けるのか、何ができるのか、病棟への申し送りの時にその患者さんが快方に向かうための情報を提供をする役割の大切さがわかり、この仕事の大きい意味合いを実感しながら仕事をしています。

将来の選択肢があり過ぎて、これからの自分を考えるのが楽しい

今後のことですが、病棟勤務時代は呼吸器の認定看護師を目指そうと思っていましたが、今は、様々な疾患に関わっているので、今後の方向性について少し迷子になっている状態です。疾患に限らず、在宅であったり、急性期であったり、もう少し大きな括りで選択肢を考えられますよね。道はたくさんありますし、見渡せばこの病院の中にも看護師としての選択肢はたくさんあるので、自分の将来を考えていること自身が今は楽しいです。私が看護師として一番こだわっていることやこれからもこだわっていきたいことはこの病院のクレドでいうと「相手の〝反応〟をよく見ます」ですね。やはり患者さんや家族の反応をよく見て病状の理解や自宅での生活の不安を感じながら適切な看護をしていきたいと思います。現在の仕事であれば、急に状態が悪くなり、パニックになり取り乱されたりされる状況で、どう感じられているのか、どう考えられているのかをしっかりと見て、理解し対応していくことを大切にしながら関わっていきたいと思っています。