看護師生活のスタート…「看護師って歩くのが早い!」

story160801高校生の頃、祖母が入院したことがあり、家とは違う祖母を見ているうちに、自分が入院している人を支えてあげたい、気持ちを楽にしてあげたいという想いが芽生えました。元々理学療法士の道へ進もうと思っていましたが、それがきっかけで患者様に最も近いところにいる看護師になろうと決めました。看護師生活がスタートした頃は、「看護師ってなんて歩くのが早いのだろう」と感じるくらいその忙しさに圧倒されていました。学生時代の実習のように患者様一人だけを対応するのではなく、複数の患者様の対応を任されるので、仕事量が多くタイムマネジメントをしっかりとするように意識して取り組んでいました。また、一日の仕事をしっかりと計画していたとしても、予定外の仕事も発生するので、目の前の仕事に対しても、その後の段取りに対しても臨機応変に対応するように心掛けていました。とは言え、新人ですから、実際は心身ともに余裕のない1年だったような気がします。でも、看護師が辛いといった気持ちになったことはなく、振り返れば、プリセプターの先輩に相談しやすかったこともありますが、日々新たなことに触れていく楽しみの方が大きかったように思います。

患者様の不安と希望に関わり何とかしようという充実感

4年目に外科病棟に異動になりました。外科と言っても漠然としたイメージしかありませんでした。手術も見たことがありませんし、やっと仕事に慣れてきた頃に、新しいことをたくさん覚えていかなければならず、慣れるまでは少ししんどい時期がありました。しかし、ここで看護師としてのやりがいを感じる瞬間に巡り合いました。患者様が手術後に回復していく経過の中で、不安を取り除き、希望を持って頂くことに関わっている実感や元気になっていく様子を見ることが看護師としての充実感に繋がったと思います。手術が終われば、皆さん早く離床したいと思われます。患者様の状態にもよりますが、例えば、手術後1日目で動いても大丈夫と判断された患者様なら、私も早く離床させてあげたいので、痛みが不安な患者様に対してであれば痛み止めを使ってでも、不安を取り除くように接して介助をしています。その際に、たとえ他の業務をしていても、可能な時にはその患者様の意欲を優先して回復の手助けをするようにしています。患者様の視点に立って、いろいろと工夫するのがとても楽しいのです。そして、そんな工夫に喜んでもらえる瞬間が看護師の仕事の醍醐味を感じます。

良いお母さんになれば、安心して働くことができる

子どもが生まれ、しばらく職場を離れていました。この6月に復帰したばかりなので、今は、正直なところ、将来こんな看護師をめざしたいという具体的なビジョンを持っていません。それよりも、日々の仕事、勉強、育児…これをどのようにバランスよく回していくかということが当面の目標です。家族も職場の皆さんも私の置かれている状況をしっかり理解してくれており、とても協力的です。午後五時に仕事が終わりますが、それまでに自分がやるべき仕事はしっかりと終わることができるようにタイムマネジメントを心掛けています。職場の皆さんの協力に甘えてばかりではいられないので、仕事の質にもこだわっていきたいと思っています。何よりも、仕事に穴をあけないようにすることです。そのためには、子どもの体調管理に細心の注意を払うことが一番大事です。そういう意味では子どものことをしっかりと気にかける良いお母さんを目指せば、看護師として安心して働くことができるので、看護師としてさらなるキャリアアップも可能になるのではないかと思っています。