8月 新人看護師の様子

研修責任者からのメッセージ

8月が終わろうとしていますが、まだ暑い日が続いています。6月から始まった新人看護師の8回の夜勤練習も後半を迎えています。前半4回のフリー業務を終え、後半は受け持ち患者さんを担当しての勤務に取り組んでいます。
8月の集合教育では、1年間で新人教育委員会が最も力を入れて企画している多重業務研修があり、先日研修を終えることができました。部署での看護実践の中では多重業務は当たり前のように起こってきます。又、起こる状況は様々で全く同じ状況がないのが看護の場の特徴とも言えます。研修を受けたから対応できるというものではありませんが、多重業務が起こった時の優先度の考え方や対応の方法も色々あることを学ぶというねらいでこの研修を企画しています。
140901mitoyo08-i今回の研修ではシミュレーション実施後のデブリーフィング(振り返り)と全体でのグループワークからの学びを新人看護師同士で共有し、学びを深めることができていたように感じました。看護実践の中での多重業務時の対応について、常に先輩看護師とリフレクションできる新人看護師に育ってほしいと願っています。委員の皆さん、新人看護師の皆さんお疲れ様でした。

多重業務研修は、4人部屋に入院している3人の患者さんから様々な訴えがあるというシナリオで、新人看護師が模擬患者さんの訴えに対応するシミュレーション研修です。患者役も新人看護師が担当します。1人で対応できないときは先輩看護師に応援を依頼することができます。先輩看護師は新人教育委員が担当し、呼ばれてすぐに応援する場合や「他の患者さんの対応をしているから少し待って!」という場合も有り、実際臨床であるような場面を考えて対応します。

新人教育委員会の先輩からのメッセージ

新人多重業務研修を終えて
新人教育委員のメンバーは、各部署での看護実践が的確に、根拠をもって行える様に研修などの企画・運営・評価から新人看護師への支援を行っています。先日、みんなの協力があって無事多重業務研修を終える事ができました。
国家資格を取得したとはいえ、実際の職場と実習とのギャップによるリアリティショック「こんなはずではなかった」という経験をした新人看護師は少なくないのではないでしょうか?同じレベルの看護師が集まって色々な行動や考え方を見たり聞いたり、患者役を行うことで“患者の立場になって考える”ことができたと思います。新人看護師に対し「たのしみながら」「ためになる」「たいくつさせない」を考えながら行えたのではないでしょうか。私たち委員も基本的な看護を振り返る機会が得られ、看護の素晴らしさを改めて感じることができます。また、新人看護師の笑顔や成長する姿を実感する毎に、更に充実した研修が提供できるように工夫を重ねるなど、やりがいに繋がっています。この後研修での学びが、看護実践現場で活かされる事が楽しみです。
新人教育委員会  副主任K.K

多重業務研修後の新人看護師の学び(アンケートより抜粋)

  • 自分とは違う考え方があり、他の人の行動からも学ぶことが沢山があった。
  • 多重業務をしていく中で、生命の危険がある患者を優先的に考えることは大事であるが、他の患者さんへの声かけも忘れずに行いたい。
  • 先輩看護師へ応援依頼する方法にも様々あることを学んだ。
  • リスクを予測して行動することで、多重業務となった時も慌てず行動できることを学んだ。
  • 実際の現場でも起こりそうな場面が多数あったので、学びを業務に活かしたい。
  • 同期の仲間の動き方や声掛けの仕方などを見て、自分に足りないものを知ることができた。

多重業務研修を受けて

看護師の仕事は、様々な多重業務に加え、常に時間が切迫した状況にあり、優先順位を考えながら業務に従事することが求められていると感じています。
今回、多重業務を演習で経験し、どのように考え判断して対応したかを振り返ることができました。4人~5人の新人看護師のグループで、互いに考えたことや感じたことを話し合え、患者さんへの対応は様々な方法や考え方があることを学びました。最初は、自分の模擬患者さんへの対応をみんなに見てもらう事に恥ずかしさを感じていましたが、自分の行動を客観的に見てもらい、意見を聞くことで自分のできていることや傾向を知り、課題を明らかにすることもできました。患者さんの事を第一に考え、自分だけでは対応できないと判断した時には、先輩に応援を要請することで患者さんの安全を守る事ができる事も学びました。これからは、実際の臨床の場での経験を振り返り、多重業務の時も患者さんの生命・安全を守れる対応ができるような看護師になりたいと思います。
脳外科病棟 K.S

 

多重業務で大事な事として「優先順位を立てて行動する。」「危険性の高いことから対応する事」があり、その対応は患者さんの命や安全性を守ることにつながるということを学びました。また、一人で対応できないときは周囲の先輩に助けを求める事も必要であると実感しました。他の新人看護師の対応を見ていて、先輩に応援を求めるときにどのような内容の報告をすると良いのか、本当に急ぐ時、どのような口調で伝えたらいいのかを考える事もでき、今後の病棟での実践に役立てたいと思います。
脳外科病棟 T.O

デブリーフィング

デブリーフィング

模擬患者さんからの訴えへの対応

模擬患者さんからの訴えへの対応