宮脇木綿子師長(南2階病棟)×長野小百合副部長対談

2021年4月に師長になった宮脇木綿子師長に、管理の仕事、人材育成、職場づくり、抱負について看護部の長野小百合副部長と対談してもらいました。


ちょっとした一言であっても、1日1回はメンバーに声を掛けるように関っていきたい

-師長になり8か月が経ちましたが、振り返ってみて、主任時代と比べて何か違いを感じていますか
(宮脇)メンバー対する関わり方が変わったと思います。主任時代はどちらかと言うと、患者さんに関わることに比重を置いていたように思います。でも、今は、ちょっとした一言であっても、1日1回はメンバーに声を掛けるようになりました。

-長野副部長は、宮脇さんが師長になった時、どのようなことを期待しましたか
(長野)もちろん、仕事をする上では様々な壁にぶつかるものですが、物事をスマートに考えられる人なので、何事にもうまく対応してくれるだろうという風に思っていました。
(宮脇)うまく対応をしていけるように頑張ります。難しいと感じたのは、安全に対する意識の持ち方、そして、その対応ですね。安全面を意識すると様々な危険が見えてきます。すべてを一気に対処できませんし、やみくもに行動することができません。主任の時は、バックに師長がいてくれたので、どちらかと言うと思いついたことをすれば事は足りていました。しかし、今は、計画と実行のみならず、その時々の最終判断をしなければならないという意識があります。


得意なことやできるようになったことはしっかりと認めて、
それを伸ばすように指導していきたい

-人材の育成面についてはどうですか。
(宮脇)誰しも得手・不得手があると思います。得意なことやできるようになったことはしっかりと認めて、それを伸ばすように指導することを心掛けています。逆に、不得手なことは克服するのが難しいので、それについてはあまり注意をせずに、その部分の成長をしっかり待ちたいと思っています。
(長野)以前、私の部署で副主任をしていた時代に、2年目のスタッフとパートナーになってもらいましたが、その看護師はとても成長しました。正解を言わずに、根拠を聞いて、考えさせるというスタイルで、うまく育成をしていたことを思い出しました。できていないことに対しては、どのように指導しているのですか。
(宮脇)コミュニケーションを取る時に、苦手な部分が主たる話題になると誰でも気持ちが暗くなると思いますし、場合によっては、へそを曲げてしまうかもしれません。やはり、メンバーの職場におけるプラスの影響力、それにつながる仕事ぶりをしっかり評価したうえで、本人が気になっているところ、できていなくて悩んでいるところについてどうしていくかを自分で考えてもらい、それに対してアドバイスするようにしています。
(長野)宮脇さん自身が直接関わらなくても、どうすればメンバーが育成されるかという点についてはどんな風に考えていますか。
(宮脇)クリニカルラダーをうまく活用して、時間をかけてでも、少なくとも一つでも看護の実践能力を向上させてほしいと思っています。
(長野)様々な活動、例えば、学生指導、新人指導、記録などをうまく活用して育成していくことも意識して、今後具体的にしていくといいと思います。


メンバーに「ここで働いてよかった」と、自分が目指す看護ができたと実感してもらいたい

-職場はどんな雰囲気ですか。
(長野)病棟がとても落ち着いてますよ。とてもいい雰囲気でみんなが働いているという感じがします。
(宮脇)看護に楽しみが見いだせないと私たちの仕事は続けていけないと思います。私たちの仕事は張りつめないといけない場面はたくさんあります。しかし、ずっと張り詰めた状態だと、仕事はうまくはかどりません。だから、私たちの職場では、ユーモアを大切にするようにしています。ちょっとした一言に、笑いがこぼれる瞬間があり、それを何気なくみんなで共有して、職場の雰囲気を明るくしていきたいと思っています。
(長野)メンバーから宮脇さんが師長になってから職場が変わったといったことは言われたことはありますか。
(宮脇)うーん、まだ言われていません。よくわかりません。

-今後、どんな師長になりたいと思いますか。
(宮脇)目指す師長像・・・考えたことないですね。いろんなタイプの師長がいても良いと思うので、自分の長所をうまく活かして病棟運営をしていきたいと思っています。やはり、メンバーに「ここで働いてよかった」と思える職場を実現したいですね。お互いの学び合いを通じて、自分が目指す看護ができたと実感してもらいたいです。
(長野)そのためには、どんなことに取り組んでいきたいですか。
(宮脇)自分たちが目指す看護とは何かをしっかりと共有して、誇りを持って取り組み、自分の仕事に楽しみを見いだしてもらいたいと思います。たくさんの事例検討を通じて、できたこと、やればもっとできたこと、次に活かすことなどをしっかりと整理して、目指す看護の具体化を行い、目指す看護を共通認識していきたいと思います。
(長野)楽しみがいっぱいですね。これからも一緒に頑張りましょう。