西4階病棟師長

認め合って、高めあっていく職場づくりを
目指す看護師長 島矢さゆり

kanri160901-01メンバーとのコミュニケーションが課題、看護管理は難しいと厳しく自己分析しているが、看護管理はおもしろい、メンバー一人一人の歩幅の違いを大切にしてあげたいととてもポジティブな考えを持っている。そんな島矢師長にお話を聞いてみました。

180度違う職場に戸惑いながらの2ヶ月
心の力を振り絞りながらのコミュニケーション

kanri160901-03(森安)この4月に異動になりましたね。師長としては2部署目ですが、この4ヶ月を振り返ってどんな風に感じていますか。
(島矢)異動前の職場は地域包括ケア病棟だったので、比較的じっくりと患者様と向き合えました。しかし、外科病棟は、考える暇もないくらい目まぐるしい、バタバタしている、仕事と仕事の間にワンクッションがないといった感じでしょうか。180度の変化です。
(森安)スタッフの時に外科の経験は確かなかったのでは…
(島矢)はい、ないです。経験はないのですが、異動が決まった時は「よし、やるぞ!」と気合が入りました。実際は、4月、5月の2か月間はプレッシャーに押しつぶされそうになりました。
(森安)スタッフ時代に経験がなかった病棟で、どういう風にマネジメントをしていこうとしていますか。
(島矢)師長になるまでは言わなくてもわかってもらえる、言わなくてもわかり合うことが美しいといった意識でした。スタッフ時代に経験がない部署なので初めは迷いましたが、私は師長なので看護管理をするのが仕事です。伝わらないと仕事になりませんし、メンバーの思いや考えを理解しないと仕事になりません。だから、言葉にして伝えることを心掛けています。
(森安)伝えたいことを5回投げかけて4回が伝わっていなくても1回でも伝わると嬉しくなりますよね。
(島矢)本当にそうです。
(森安)今は、メンバーに言いづらいことを言うことも習慣化されてきましたか。
(島矢)いえいえ、まだまだです。心の力を振り絞って、勇気を出して伝えるようにしています。
(森安)そうね、自分のパワーが強い時とか…。あるいはメンバーが話を聞いてくれる雰囲気を感じた時とか…。配慮しながら話しかけているわけですね。
(島矢)ホントにそうですね。

看護管理はおもしろい
まだまだ成功していない、でも、成長実感あり

kanri160901-02(森安)ところで、自信のなさそうに話していますが、看護管理はしんどいですか。
(島矢)しんどいのはしんどいと思います。ただ、看護管理はとてもおもしろいと思っているんですよ。
(森安)そうなんですね。
(島矢)はい。今の私は師長としてはまだ成功していないが、成長はしている自分は実感しています。
(森安)どんな時に成長を感じていますか。
(島矢)失敗をし、打ちのめされることはたくさんあります。でも、泣いてばかりの自分ではないわけです、そこに希望を抱いている自分がいるのです。スタッフの時は私が担当の患者様に個人として質の高い看護を届ければよかったわけです。でも、今は、みんなの良いところを見出して、それを伸ばし、チームとしてこれまで自分が経験した以上の大きな力を発揮していくことができる。これが看護管理のおもしろさだと思っています。
(森安)そういう意味では、メンバーの良さをしっかり理解していくことが大事ですね。
(島矢)そうなんです。うまくコミュニケーションを取るのが苦手なのが課題なんですが、そこは頑張って一人一人としっかり向き合い、話す機会をどんどん増やしていきたいと思っています。

一人一人の歩幅の違いを認め合う風土
自分の存在意義が感じられる職場づくり

(森安)メンバーとはどんな話がしたいですか。
(島矢)もちろん看護の話です。様々な看護の場面の話をしっかりとしたいです。それと、たわいもない話です。
(森安)たわいもない話は大事ですね。最近嬉しかったことはありますか。
(島矢)ビアパーティにうちのメンバーが一緒に行きましょうって誘ってくれたことですね。
(森安)そういう機会にはいろいろ話せるでしょう?
(島矢)話はそんなにしていないですけれど、私もみんなと関わりたいと思っていたし、みんなもそう思ってくれているのかなということを感じることができたのが良かったです。
(森安)さて、これから、職場をどんなふうにしていきたいですか。
(島矢)現実はみんなが足並みを揃えて同じようにやっていくというのは難しいと思っています。一人一人の歩幅は違います。価値観も、意識も、能力も、置かれている状況も…。私はそれぞれが違うこと、それぞれが持つ良さをしっかりと理解し、メンバー一人一人が存在意義を実感でき、一緒に働くことができてよかったと思える職場にしたいと思います。そして、同じ目標に向かいながらも、お互いが認め合って、高めあっていく風土を作っていきたいと考えています。
(森安)これからも一緒に頑張りましょう。